暗号のように残す言葉
- hanchuyuei2017
- 3月14日
- 読了時間: 2分
更新日:3月14日
まだまだたくさん人と人とが喋り合う言葉を書きたいし書くが、まだまだたくさんどこに放たれているのかもわからない自分や他人のジャッジから遠く離れた言葉も書きたい。
たとえばこんな風に、届かない言葉をホームページの空中に遠く探査機を送るように。
その遠さにためらう必要は君にはなくて、もちろん一回ぐらいは、家のクーラーを消し忘れたような気がして駅に向かっていた足取りを止めるくらいのことをしてもいいとは思うけども、心が目的地に向かいはじめているのならば身体はまっしぐらでよい。
確かに人は、君が思うよりもずっと急に変わってしまう。
恋愛関係、友情関係、家族や仲間との関係、あらゆる関係は世界のどこかの誰かがくしゃみでもした弾みにそうなってしまったみたいに唐突に変わる。
戻りたいと君は思う。
でも戻らないことを君の直感は理解している。
アクのせいにしたらいい。
その身代わりを彼女は担ってくれる。
いまここの何十年も先の未来の荒れ果てた日本という場所にあるとある自治区にいる彼女は。
君たちの怒りや疑いや不安を畳一帖の部屋でひとり飼い犬を撫でるように優しく確かめるように背負っている。なぜか?それが彼女の使命だから。
その様は不可思議ではあるが、嘲笑うほどのゆとりは共同体にはない。もちろん不愉快もない。
そのような感情は克服されたのだと、彼らは言う。
君は知っているかもしれないけれど、視点が変われば、世界が変わる。
あっちにいけば物語。こっちに留まれば現実。あるいはその反対も、ほとんど等価に、多元にひらがる。
でも探査機はとうの昔に送ってしまったから。
それが時空を遊弋し、次元を捩り、スパイラルさせ、ねじり鉢巻きみたいな無惨な姿になって帰還したとて、降りてきた操縦士がひとびととその御霊の安らぎを願ったってべつにいいじゃないか。
こっちの現実と、あっちの物語。
並行して
こっちの物語と、あっちの現実。
その境界線に座って頭の稲妻と手元のパソコンとを繋げる。
びびびびび。
それでいい。遅れてわかる。書いてみろ。
そんな感じ。
(2024年7月27日のメモより)